垂直収納金具コンセプタご採用インタビュー

木をふんだんに体感できる「カリモク コモンズ トウキョウ」素材の良さを知っていただくために

 

今回は、東京 西麻布にあるKarimoku Commons Tokyoに伺いました。Karimoku Commons Tokyoは家具のショースペースだけでなく、ギャラリーやオフィスといった多くの機能を兼ね備えたハイブリッドなスペースです。こちらの1階にハーフェレの家具用垂直収納扉金具「コンセプタ」を採用いただきました。

 

 

――なぜ今回は、ハーフェレの垂直収納金具をお選びになったのでしょうか?

 

 

垂直収納金具は設計されたデザイナーさんの要望がまず、ありましたので今回は大きな扉のパターンとカウンター下の小さい扉。この2つを垂直収納でおさめてほしいという要望がありました。コンセプタはですね、我々もあまり大きい金具というのはさほど使った実績がないんですね、そうなると説明書や、そういったものがあることが採用の第1条件なんですよ。それ以外には、操作のしやすさや、安定して供給していただけるかどうかとか、最後に価格面も。そういったもの全部を総合して、今回はコンセプタでいこうということになりました。

 

――やはり(扉の)大きさによって違うことでお選びいただいたのでしょうか?

 

大きさによってと、重さによってですね。垂直収納の場合は奥行きと扉の幅というのが大きく影響してくるので、その辺がどういうふうにおさまるかっていうのを加味させていただいて、2種類、使わせていただきました。

 

――特徴としては扉が収納されますので収納されているときには収納物が簡単にアクセスできるということになるんですが、そういうことも 加味されてと...

 

そうですね。ただ、今回のはちょっと奥行きが扉のサイズに対して足りないんですね。だから全部閉まりきらないというところは、設計士さんの方には了解していただいた上で、今回採用させていただいております。

 

――ハンドルもないようなデザインで、完全なフラットなきれいな家具だと思いますけれど、そちらも設計士さんのご意向で?

 

 

そうですね。こちらの施設を見ていただくと、壁から家具までというのが、1連の同じ材料でフラットにつながるっていうところを、今回かなり大事にされて設計されているので、その ディテールがそのまま垂直収納扉にも採用されているということになります。

 

――Karimoku Commons Tokyoのコンセプトはどのようなことで計画されたんでしょうか?

 

 

そうですね。昨今人々の価値観ですとか、ライフスタイルですとか、そういったものがどんどん変わってきています。そういった中で木に対する要望というのが非常に高まっている部分というのがあります。そこに対して木製家具でずっとやらせていただいているカリモクとして何ができるかというところを突き詰めていった結果がこちらのKarimoku Commons Tokyoという形になってまして。木をふんだんに使ってお客様に、実際に座っていただいて触っていただいて、木の良さですとかそういったものを体感していただく。一般的なホーム使いだけではなくて、オフィスとか、公共のスペースで使うときの実際の体感をしていただけるような、そういうスペースになっています。

 

こちらのスペースは、単純にショールームという形だけではなくて、実際にオフィスとして、ワークスペースとしても使わせていただいていますので、いわゆるハイブリッドな形の展示場所という形になりますね。実は1階がギャラリーになっていまして、さまざまな作家さんの作品ですとか、いろんなデザイナーさんの過去の作品、現在の作品・・・いろんな企画をやらせていただいているのですが、やっぱりそういうデザインといったものに感度の高いお客様に来ていただいて、そのまま2階3階が家具のショールームになっていますので、そちらの方まで見にきていただいて、どんどんカリモクの認知度を高めたい、という想いもありますし、どんどん木に触っていただきたいという想いもありますので、そういった流れの中で、いい金具を使わせていただいたと私も思っていますので、高級な金具も紹介していただければというふうに思っています。

 

――ハーフェレに対してはどのような印象をお持ちですか?

 

納期ですとか、質問をさせていただいたことに対する回答の早さですとか、そういったところでは、ほかの金具屋さんにはない、非常に信頼をおいています。ハーフェレさんは、私の中では非常に安心して使える品質だなと思っています。

 

――最近の家具のトレンドは何かありますか?

 

ずっとそうですけどね、収納家具なんかは特に、フラットなデザインというのは、ほぼほぼ主流になっていますよね。やっぱりなかなか昔は、ツマミだとかハンドルだとかって、そういう選別の作業というのも一つのデザインだった時期があるんですけど、もう 今となってはそれがほぼなくなってきている状態で、そんな中なので、逆に個性を出していこうとすると、金具の面でいうと金具の仕上がりの品質。その部分とあとは機能ものであれば、動きの滑らかさですとか、正確さ。そういったところが最終的に家具の方にも高級というところで、何て言うんですかね、マッチしていくってことになるんじゃないかなと思ってます。

 

――カリモクの素材(木材)について

 

 

カリモクで今 取り扱っている木材はやっぱりメインはナラ材で、国産材9割ぐらいでやらせていただいているんですけれども、それ以外に外材でオーク材ですとか、ウォールナット材ですとか、そういったものも必ず計画伐採されたものを使っています。やはり木材というのは限りある資源です。そういったところで、非常に大事に使っていきたいなというところもありまして、実は昔からの取り組みでいいますとラバトリー材というゴムの木を早い段階から導入してきたという実績もあります。ゴムの木というのは、ゴムの樹液を取ってしまうとあとは廃棄するしかないという材料なのですけど、ただ 20年ぐらいのサイクルで植林をしていくと、継続して使っていける材料になりますので、それを家具材として転用していくということを取り組みとしてやってきています。

 

昨今、やっぱりナチュラル志向といいますか、素材に対する思いの強いお客様が増えてきたので、ウォールナットですとか、ナラ材もできるだけ着色しないで、白太という雰囲気で表現するですとか、そういったものは増えてきました。もう今はその素材の良さそのものを表現しなきゃならないので、素材っていうところを、お客様に理解していただく。そうすると、「節は節で味があるんですよ」ですとか、「ここは白太がある、ここは赤太がある」そういったところの組み合わせになっていても、これは天然の素材ですよ、というところを理解していただく。

 

昨今 本当にそういうことを理解できるお客様、理解していただけるお客様が増えてきましたので、こちらのKarimoku Commons Tokyoの方でもそういった家具を、見ていただけるって言うのですか、触っていただけるって言うのですか、その中に包まれた空間というのを体感していただけるという、そういったところでこちらの施設も大変気持ちいい空間ですねっていう風に、ご評価をいただいているところです。

 

取材協力:Karimoku Commons Tokyo

注※上記テキストは一部文語に修正してあります。ご了承ください。